お役立ちコラム
フルリフォームと建て替えは何が違う?フルリフォームのメリットとデメリットを解説
2023年10月27日
「築年数が古くなった家を、全体的に新しくしたい」
「ライフスタイルの変化に合わせて間取りを変えたい」フルリフォームでは、既存の家の基礎や構造部分を残して大々的な改修を行います。
本記事では、フルリフォームのメリット・デメリットを詳しく解説します。
住宅のリフォームを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
フルリフォームとは? 建て替えや部分リフォームとの違い
フルリフォームとは、一戸建て住宅やマンションの基礎や構造部分のみを残し、目に見える箇所の全てを改修する大規模なリフォームのことです。
床や壁などを全て取り払うスケルトンリフォームもフルリフォームに入ります。
建て替えとの違い
フルリフォームと建て替えは混同されがちですが、建て替え工事は既存の建物を取り壊して基礎から建て直します。
建物そのものが老朽化して構造上の問題がある場合は、フルリフォームではなく建て替えが必要となります。
部分リフォームとの違い
一般的にリフォーム工事というと、システムキッチンの交換やフローリングの貼り替えなど、家の設備や部屋の一部分を改修する部分リフォームが多いです。
部分リフォームは、老朽化の気になる設備や生活上で改善したい部分だけを局所的に改修するため、大々的な間取りの変更などは行われません。
フルリフォームをするメリットとは?
フルリフォームではどんなことが可能なのでしょうか?
建て替えや部分リフォームではなく、フルリフォームを選択するメリットを解説します。
新築や建て替えよりも費用が抑えられる
フルリフォームでは住宅の基礎や構造部分は既存のものを使用できるため、新築や建て替えに比べると費用を抑えることが可能です。
リフォームの内容にもよりますが、同じ面積の住宅で新築とフルリフォームにかかる費用を比較した場合、フルリフォームの方が2割から3割程度安くできると言われています。
家の間取りを変更できる
フルリフォームでは床、壁、天井を全て取り払うため、家全体の間取りの変更ができます。
隣同士になっている小さな部屋を繋げて一つの大きな部屋を作ったり、2階への吹き抜けを作って開放的なリビングを作ったり、階段や水廻りの位置を変えたりなど、構造的な問題さえなければ大胆な間取りの変更も可能です。
統一感のあるリフォームができる
キッチンのみやリビングルームのみなどの部分リフォームの場合、リフォームして新しくなった部分と古いままの部分の統一感がなくなってしまいがちです。
フルリフォームでは家全体を一度にリフォームするため、床材や壁紙などを統一しやすく、家全体のデザインを統一できます。
再建築不可の物件でも可能
建築基準法の接道義務を満たしてなくて建物を建て替えることができない再建築不可の物件でも、延べ床面積を新たに増やす増床が含まれない場合は、フルリフォームをすることが可能です。
フルリフォームをするデメリットとは?
いろいろとメリットの多いフルリフォームですが、当然デメリットも多くあります。
フルリフォームのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
リフォーム工事費が高額である
フルリフォームでは建て替えするより費用を抑えられますが、部分的なリフォームに比べるとかなり高額です。
間取りに大きな不満がない場合は、キッチンやお風呂場などの水廻りのみを直したり、壁紙や床材を貼り替えたりするだけの部分リフォームでも満足できる可能性はあります。
リフォームしたい部分と予算を考慮して、本当にフルリフォームが必要なのかどうかを検討してみてください。
築年数は変わらない
築30年の住宅を建て替える場合は、築年数がリセットされるため建て替え後は新築となります。
しかし、フルリフォームでは築年数は変わらないので、フルリフォーム後も築30年の物件であることは変わりません。
フルリフォームをして見た目は新築同様に新しくなったとしても、築年数が変わらないため資産価値は上がりにくいです。
工事中に構造部分の補修が必要になる場合がある
フルリフォームが必要になるような築年数の古い住宅の場合、壁、床、天井などを解体してみるといろいろな問題が見つかることも多いです。
シロアリやカビが発生していたり、残す予定だった柱や梁が老朽化していたりなど、構造部分の補修が必要になるケースもあります。
想定外の補修部分が多くなると、建て替えするのと同じくらいの費用がかかってしまうこともあります。
まとめ
家全体を大々的にリフォームするフルリフォームは、間取りが変更できたりデザイン的に統一感のあるリフォームができたりなどのメリットも多いですが、高額なリフォーム費用がかかるなどのデメリットも少なくありません。
フルリフォームをするには、多額の費用も時間もかかります。
メリット・デメリットをよく理解した上で、建て替え・フルリフォーム・部分リフォームのどれを選ぶか決めましょう。